旅するエルフのVRC紀行ブログ

VR世界を旅し、「やさしさ」と「愛」をもって人に接したいエルフが書いてます

OSCを使った自動翻訳ツール「OSC-SRTC」のすごさに身震いしました

OSCを使った自動翻訳ツール「OSC-SRTC」のすごさに身震いしました

はじめに

この記事は、 VRChat Advent Calendar 2022 の12月1日分の記事です。

とりわけ、私は

VRChat世界を旅する、「やさしさ」と「愛」を以て他者に接し、国境やことば、障がいや年齢、性別といったあらゆる壁を乗り越えたいと考えるエルフです。

と自己紹介に述べているように、「壁」を越えていろいろな人と接することを信念にしています。しかし、そんな私でも言葉の壁を越えるのは大変でした。そんな私が見つけたツールが、Rera*Cさんという方が作成した、この「OSC-SRTC」というツールです。

OSC-SRTCについて

今回紹介する「OSC-SRTC」というツールは、VRChatで言葉を翻訳して字幕を出すツールです。

【無料】OSC-SRTC (SpeechRecognition To Chatbox) [V2.5 update] - 高校生開発者の秘密(?)研究所 - BOOTH

以下のような原理で動いているようです。

  1. しゃべっている音声をマイクから拾う
  2. 拾った音声を認識
  3. 認識した言葉を好きな言語に翻訳
  4. 翻訳された言葉をOSCでVRChatのChatboxに送る

これによって、非日本語話者にメッセージを伝えることができます。現在対応している言語は12/1現在で以下の通りです。

と、この中の多くは私が要望を出したものなのですが……。 相手の方にインストールしてもらった上で、お互いでChatboxを見えるように設定する必要がありますが、これができれば急な海外からの来訪者にも対応できるというわけです。

もうひとつの「壁」を越える

と、この字幕を出すツールですが、これは「言葉」の壁を越えるだけに留まりません。このツールは翻訳無しに日本語の音声を認識し、日本語のまま出力することも可能です。そうすると、日本語でしゃべった言葉を認識した日本語の文章がChatboxに表示されるわけです。

日本語で会話しているのになんで日本語の字幕を付ける必要があるのでしょうか。答えは、この記事の中にあります。

「邦画に日本語字幕を」 難聴の漫画家の切実な願いを描いた話に「めちゃくちゃ共感」「ハッとさせられた」(1/2 ページ) - ねとらぼ

そう、このツールを使えば、聴覚障がい者にメッセージを伝えることはできるのです。

なお、VRChatにはラファエルさんという聴覚障がい者による、手話の勉強会があります。

また、VRChatには聴覚障がい者のみならず、視覚障がいを持つユーザーもいます。このツールを使えば、聴覚障がいを持つ人に、視覚障がいを持つ人がメッセージを伝えることができるのです!!

それを考えると、「OSC-SRTC」は言語だけではなく、障がいの「壁」を越えられる、非常に大きなポテンシャルを秘めたツールであると言えるでしょう。

ただし、以下のツイートにあるように、あくまでも補助手段と留意しておくことは必要だと思いますが。

もはや、「壁」に苦しめられた私ではない

正直、この9月から、いろいろな「壁」に苦しめられてきました。私立VRC学園の8期に落ちてしまったときの「壁」は乗り越えられるかわからないほど落ち込んでしまったものです。これについては、以下の過去記事をご覧ください。

louisa-charlotte.hatenablog.com

そして、学園は無事卒業できたのですが、「壁」を感じる出来事がつい先日にもありました。

私がじゃぱんくえすたの会場で開かれているイベントに参加中のフレンドにJoinしようとしていました。その中にはNEKO旅さんという「VRC世界旅行」という海外ワールドをめぐるワールドツアーを行っているイベントの主催者さんもいたのですが、表示されていたのはロシアのワールドでした。もしかしたらNEKO旅さんが海外のワールドを案内しているのかなとおもってJoinしたその時でした。NEKO旅さんたちはそのワールドにいなかったのです。そのワールドにいたのはロシアやベラルーシのフレンドさんでした。そう、ソーシャルバグで、私はロシア人たちの中に放り込まれてしまったのです!!

言葉が通じないことがここまで不安になるとは思いもよりませんでした。周りから聞こえるロシア語も、何を言っているのか全くわからないのです。そんな中、フレンドさんは英語でコミュニケーションをとろうとしますが、そういう私もうまくコミュニケーションを取れず、逃げ出す形になってしまってホント申し訳ないという思いしかありませんでした。さらに、そのフレンドさんが行くところ行くところに来てしまうので、困ったあげくにステータスをオレンジにしてイベントについてもInvite Onlyで開催するなど、「壁」を作ってしまうことを心苦しく思っています。このように、言葉の「壁」が原因で、他の「壁」を作ってしまう事例は結構あると聞いていますが、このOSC-SRTCはそんな壁を打ち破ってくれるツールであると感じました。実に、感動してしまいます。

作者さんを支援したいものの……

で、このツールは無料で使えます。BOOTHでは作者のRera*Cさんへの有料支援版もあるにはありますが、作者さんは報酬を受け取れていないのです。何故かというと、作者さんは韓国の高校生なので、BOOTHの収益を受け取るすべがないのです。

まず、BOOTHの収益を受け取るには日本国内の銀行口座かPayPalのアカウントが必要です。日本国内の銀行口座は日本に住んでいる人しか作れないので、韓国に住んでいる作者さんはPayPalで受け取るしかないのです。しかも、作者さんは受験を控えた高校生です。未成年なので、PayPal経由でも収益を受け取れないのです。

ホント、このツールは無限の可能性を秘めたツールであり、私としては作者さんに何らかの支援を行いたいところなのですが、支援するすべがないのが現状です。なにか、妙案があればよいのですが……。

OSC-SRTC 非公式紹介集会やります

さて、このようなステキなツールですが、このツールをいろいろな人に知ってもらいたいと思い、【12/10(土) 21:00〜21:50】に非公式の紹介イベントを開催します。 このツールを使っているところを実演してみたいと考えています。 興味ある方、足を運んでいただければ幸いです。

長々とお読みいただき、誠にありがとうございました。